朝の光がやわらかく差し込む保育室。
まだ寝ぼけた表情の子どもたちが、先生に「おはよう」と小さな声であいさつします。
カバンを置いて靴を脱ぐ、その何気ないしぐさの中にも、昨日より少しだけ大きくなった姿が見え隠れします。
園での一日は、子どもたちのまなざしから始まります。
新しいおもちゃを見つけたときの輝く瞳。
転んで涙をこぼしたあと、先生の顔を探すまなざし。
その一つひとつが、まるで季節の花のように、日々違う表情を見せてくれます。
大和高田の認定こども園では、そんな子どもたちの“心の変化”をていねいに見つめることを大切にしています。
泣いているときも、笑っているときも、
先生たちは子どもたちの心の奥にある気持ちを受け止めようとしています。
子どもが描いた絵を見て「上手だね」と言うのではなく、
「この色を選んだの?きれいだね」と声をかける。
その一言が、子どもたちに“見てくれた”という安心を与え、
自信の芽を静かに育てていきます。
お昼になると、給食の香りが園に広がります。
苦手だったピーマンをがんばって食べた子、
大好きなごはんをおかわりする子。
その姿を見ながら先生が「よくがんばったね」と微笑む――
そんな小さな瞬間の積み重ねが、子どもたちの成長を支えています。
午後の時間には、お昼寝を終えた子どもたちの頬に、
やわらかな寝跡が残っています。
その寝顔を見つめる先生たちの表情には、
一日の疲れよりも、子どもたちへの愛情が満ちています。
そして、夕方。
「先生、ばいばーい!」と手を振って帰っていく小さな背中。
その姿を見送りながら、先生たちは思います。
今日もみんな、よく頑張ったね――と。
保育の現場には、ドラマチックな出来事は多くありません。
でも、日常の中にある一つひとつの“できた”や“やってみた”が、
確かに子どもたちを前へと導いています。
大人は、子どもの笑顔に救われ、子どものまなざしに教えられる。
その繰り返しの中で、先生たち自身もまた成長しています。
園は、子どもだけでなく大人も育つ場所。
言葉にできない思いを受け取りながら、
一緒に泣いて、一緒に笑って――
そんな毎日が、この仕事のいちばんの魅力です。
これからも、子どもたちの世界に寄り添いながら、
大切な一瞬を積み重ねていきたいと思います。
今日もまた、小さなまなざしが、未来へとつながる光を放っています。