場所: 大和高田市内の某カフェ 登場人物: サキ(32歳): 来春、1歳児を預けて復職予定。保活迷子中。 ミホ(34歳): 3歳と5歳の子育て中。上の子を地元の認定こども園に通わせている。
サキ: はぁ……。このパスタ美味しいけど、胃が痛いよ。
ミホ: どうしたん? また保活の悩み?
サキ: そうなの。見学に行けば行くほど分からなくなっちゃって。どこも「英語やります」とか「リトミックあります」とか書いてあるし、施設も綺麗だし。でも、なんとなく「ここだ!」っていうのがなくて。夜な夜なスマホで「
ミホ: あー、分かるわその時期(笑)。私も検索魔になってたもん。でもね、最終的な決め手になったのは、カリキュラムとか設備じゃなかったんだよね。
サキ: え、じゃあ何?
ミホ: 「匂い」と「音」。
サキ: 匂いと音? 何それ、警察犬みたい(笑)。
ミホ: いや、ほんまに大事やねんって! 私が見学に行った時、玄関に入った瞬間にすごい良い匂いがしたんよ。お出汁の匂い。
サキ: あ、給食の?
ミホ: そう。給食室からプンプン漂ってて。インスタントじゃなくて、ちゃんと昆布と鰹で毎朝出汁を取ってる匂い。その匂いを嗅いだ瞬間に、「あ、ここでは丁寧に生活させてもらえるな」って直感したんよ。 食育って言葉はあるけど、実際に子どもたちが毎日どんな匂いの中で過ごしているかって、すごく大事じゃない?
サキ: 確かに……。私が見たところは、消毒液の匂いが強かったかも。
ミホ: でしょ? それと「音」。園庭で遊んでる子どもたちの声が、なんていうか、「キャーキャー」叫んでるだけじゃなくて、何かに夢中になってる時の音だったの。 泥んこになってトンネル掘ってたり、虫捕りしてたり。先生たちも、それを「危ないからダメ」って止めるんじゃなくて、一緒に泥だらけになって遊んでて。 「あ、ここでは子どもが子どもらしくいられるんだな」って思ったのが、一番の決め手かな。
サキ: へぇ……。私、どうしても「何ができるようになるか」ばっかり気にしてたかも。「ひらがなが書ける」とか「体操ができる」とか。
ミホ: それも大事やけど、それは小学校行ってからでもできるやん? 今の園の園長先生が言ってたんやけど、「根っこ」を育てるのが幼児期なんだって。見えない部分を太くしておかないと、その上に知識とか技術を積み上げてもグラグラしちゃうって。 だから、思いっきり遊んで、喧嘩して、仲直りして、美味しいご飯を食べる。そういう「当たり前の生活」を本気でやらせてくれる場所が良いなって思ったの。
サキ: なんか、目からウロコかも。 でもさ、そういう「のびのび系」って、親の出番が多かったり、準備が大変だったりしない? 私、フルタイムで戻るからそこが心配で。
ミホ: それがね、意外と逆なのよ。 今の園は「働く親を応援する」っていうスタンスが強くて。例えば、毎日の荷物も最低限でいいように工夫されてるし、連絡帳もアプリでパパッと送れるし。 何より先生たちが、「お母さん、仕事頑張っててえらいね」って労ってくれるのが救いになってる。 こないだお迎えに行ったら、先生が「今日〇〇ちゃん、お給食のニンジン頑張って食べたときに、ママに見せるー!って言ってましたよ」って教えてくれて。その一言で、仕事の疲れが吹き飛んだもん。
サキ: えー、素敵! 先生が味方でいてくれるって心強いね。
ミホ: ほんまにそう。園って、子どもを預ける場所やけど、親も一緒に育ててもらう場所やと思う。 だからサキちゃんも、ネットの情報だけじゃなくて、実際にその場の空気を吸いに行ってみて? 先生たちが心から笑ってるか、子どもたちの目が死んでないか(笑)。それを見れば、絶対分かるはずやから。
サキ: そっか……。「匂い」と「音」、意識してみる。 なんかちょっと元気出てきた! ありがとうミホさん。
ミホ: いいえー。あ、ちなみに今の園、来月のイベント見学できるらしいよ。一緒に行ってみる?
サキ: 行く行く! その出汁の匂い、嗅ぎに行きたい!
ミホ: (笑)。じゃあ、デザート食べたら予約しよっか。
(編集後記) いかがでしたか? 園選びにおいて、スペックや立地はもちろん重要ですが、先輩ママたちが最終的に重視しているのは、案外「生理的な心地よさ」や「先生との相性」といった感覚的な部分のようです。 もし今、大和高田エリアで園選びに迷っている方がいたら、ぜひ一度、現地に足を運んでみてください。 そこには、パンフレットには載っていない「大切な答え」が、出汁の香りや子どもたちの笑い声と共に待っているはずですから。