子どもの孤独感に寄り添ってくれた幼稚園の優しい先生

うちの幼稚園は男女比に偏りがあり、とくに娘と同じ学年は女の子がとても少ないです。風邪や病気がはやると、「今日は女の子ひとりだけだね!」なんてこともよく起こります。娘は年中さんまでは男女比を気にしたことはなく、女の子が娘ひとりの日だろうがなんだろうが楽しく幼稚園に通っていました。が、年長さんになってしばらくしてから、ついに「男の子たくさんいるのに、女の子少ないのちょっと嫌だな……」と言い始めました。よく話を聞いてみると、男の子たちがヒーロー遊びや戦いごっこをしているとき、女の子たちは仲間にいれてもらえないそうです。確かに年長さんって、男女で遊び方に違いが出始めるころですよね。これはちょっと幼稚園に行かせるのに苦労する日が来るかもしれないな、と覚悟はしていたのですが、ある日ついに、「昨日女の子お休み多かったから、今日は幼稚園ぜったい行きたくない!」と言われてしまいました。泣きそうになっている娘をなだめすかして幼稚園に連れて行くと、先生は既に事情を察していて、「○○ちゃん(娘の名前です)来てくれて嬉しいぞ~」と娘をだっこしてくるくると回ってくれました。「○○ちゃんがいなかったら先生女の子ひとりになっちゃうよ!」と先生が言うと、娘は「ほんとだ! 先生も女の子だ!」と嬉しそうにしていました。その日は特別に、先生のとなりで一緒に先生ごっこをしながら給食を食べたり、クラブ活動に参加したりしたそうです。髪の毛もきれいに編み込みをし直してくれて、お姫様ごっこも満喫したみたいでした。娘の孤独感に気が付いてくれて、「女の子が自分ひとりのさみしい一日」ではなくて、「女の子が自分ひとりの特別楽しい一日」にしてくれた先生には感謝してもしたりません。