いつも私の絶対的な味方でいてくれた幼稚園の先生

家から歩いて10分くらいのところにあった2クラスしかない小さな幼稚園に通っていました。幼稚園バスなどもなく、園児はみんな家から歩いて通っていたのです。そこで2年間過ごしたのですが、2年とも私の担任は同じ先生でした。その先生は人見知りでなかなか友達の輪に入れない私をいつも気にかけてくれていました。友達からきついことを言われてもすぐに先生が駆けつけて、「それは違うよね」と注意してくれたし、困っている時は声を上げなくても「どうしたの?」と聞いてくれました。でも私が「よし頑張ろう」と決心して友達に頑張って声をかけたときは、遠くから黙って見守っていてくれました。幼稚園では、自分の言いたいことをきちんと言えないことで周りをイラつかせたり、「こいつは何をしても怒らないから」となめられたりすることが多く、仲間外れをされたり、「あっちで待ってて」とうそをつかれて、いつまでも一人で待たされるということも多くあったのですが、寂しい時も悲しい時も、必ず先生がそばに来て、膝にのせてくれて「先生があなたの一番の友達だよ」と言ってくれたことが今でも忘れられません。うまく友達を作ることができなくても、私には一番の友達(先生)がいると思えば、強くなれる気がしたのです。今でも、辛いこと、悲しいことがあると必ず幼稚園の先生の顔を思い浮かべます。笑った顔しか浮かばないくらい、本当に優しい笑顔の似合う温かい先生でした。その幼稚園は取り壊しとなってしまったので、今先生はどこで何をしているのかわかりませんが、いつかまた出会うことができたら、「私は先生がいたから頑張れたよ、ありがとう」と伝えたいです。