先生がくれた最高のプレゼント!保育園でのエピソード

保育園を卒園してから、既に長い年月が経過していますが、振り返ってみると私自身の人生の礎を作り上げた時期といっても良いのではないでしょうか。今でもはっきりと脳裏に焼き付いています。保育園生活では、当然ながらあれこれと面倒をみてくれる先生の影響が大きくなります。私も随分、先生を困らせてしまった記憶があります。色々と先生との思い出がありますが、特に忘れることができないのが、発表会での一幕です。発表会では保護者や教育関係者を集めて、園児たちが劇を披露します。とにかく、幼少期から目立ちたがりの私は主役のヒーロー役をやりたくて仕方ありませんでした。しかしながら、私以外にも数名の男の子が立候補したため、抽選となってしまったのです。残念ながら、結果的に私はヒーローに倒される悪役を演じることになりました。当時の私は子供ながらに一生懸命に自らに課せられた役を演じました。希望したヒーロー役ではなく、悪役を命ぜられた私に対して、先生は労いの言葉をかけてくれました。そして、卒園を控えた時期に開催された発表会では先生が私をヒーロー役に抜擢してくれることに。先生はどんなことにも主体的に取り組む私にご褒美として、粋な計らいをしてくれました。私にとって忘れられない思い出です。

入試でわかった幼稚園の先生の優しさ

うちの娘が幼稚園に上がる前、うちの近所には3つ程候補の幼稚園がありました。その中で、とびきり評判が高くキリスト教系の幼稚園がありました。入園に際しては受験もあり、芸能人や有名人の子供らも通う幼稚園でした。受験の合格率はさほど低くはないものの、娘が受験した年は希望者が多く、倍率は高いという噂でした。うちはごくごく普通の一般のサラリーマン家庭であり、そんな有名人の子供が来るようなところではほぼほぼ無理だろうと殆ど諦めておりました。とはいえ、その幼稚園を卒園した子は皆一様に礼儀正しく穏やかな子に育つという評判も聞いており、諦めつつもどこかで「なんとか受かればいいな」とは思っておりました。キリスト系の幼稚園という事もあり、先生は皆さんシスターさんでした。受験当日始めてお会いしましたが、「有名な幼稚園」というところから勝手に持っていた「厳しそう」という事前のイメージとは違い、皆さん優しそうなシスターさんばかりでした。両親と子供、それに対して園長さんのシスターさんと他数名のシスターさんの質問形式という形で受験が始まりました。主に質問は娘に対してされ、最後に「好きな食べ物は?」という質問がされました。うちの娘は偶然かどうか、「にんじん!」と殆どの子供が嫌いな野菜をあげ、シスターさんが「まぁそれは凄い。お母様のお料理がよっぽどお上手なのね」と褒めてくれました。この答えのおかげか、娘は無事に合格し、3年間の素晴らしい幼稚園生活を経て無事に卒園しております。あの時、娘の「にんじん」という答えに満面の笑みを返して合格として下さったシスター方に感謝の気持ちで一杯です。

個性を認め伸ばしてくれた幼稚園の先生

娘が幼稚園年長さんだったときの先生は、年中さん時代からの持ち上がりで二年間お世話になり、娘本人もよく懐いていて大好きな先生でした。娘が通った幼稚園では、毎年アットホームな園の雰囲気に溢れた発表会が話題になります。子どもたちも先生方もその年一番の見せどころということで一生懸命に練習しています。なかでも主役になるのは卒園前の最後の発表会となる年長さんたち。子どもたちも幼いながらその自覚があるのでしょう、心をこめて歌や合奏、劇の練習に励んでいます。私の娘は赤ちゃんの頃から身体が小さく、恥ずかしがり屋でなかなか人前で大きな声が出せません。発表会に向けて緊張が高まっているようでしたが、クラスで「エルマーとりゅう」の劇をやることになり猫の役があると聞いて顔色を変えました。猫が大好きな娘はどうしてもその役をやりたくなったようなのです。でも、猫は劇中で主人公エルマーのサポート役としてずっと旅のお供をする重要な役柄。ダブルキャストになりますがそれでも出ずっぱりで台詞もとても多いのです。大丈夫なのだろうか、という不安もよぎりましたが、先生もクラスのみんなも娘の気持ちを受けとめ「猫といえば◯◯ちゃんだよね」と応援してくれたらしいのです。やりたい役に決まったことももちろんですが、みんなに温かく受け入れられてもらったことが嬉しかったらしく、娘も練習を頑張っていました。ダブルキャストの子とは20センチほど身長差があり、発声も控えめでしたが先生が「そこがかわいい」「どちらの猫ちゃんも最高」と何度も褒めながら励ましてくださり、娘にとっても私たち家族にとっても忘れられない出し物、発表会となりました。個性を認め優しく声をかけ続けてくださった先生のおかげで、娘も自分の性質に萎縮することなく「私は私」という気持ちで現在も伸び伸びと過ごすことができています。本当に感謝の気持ちでいっぱいになるできごとでした。