子供のやり方をほめてくれた幼稚園の先生

幼稚園では絵を描いたり、工作をしたりする機会が多いものですが、うちの息子はそれらがあまり得意ではありませんでした。私は幼稚園の教室にはってある子供達の絵をみながら、「どうしてうちの子が描く人は、腕が首から出ているんだろう。手足のバランスもおかしいし。」「どうしてうちの子は色をこれだけしか塗っていないのだろう。みんな、もっとカラフルにぬってきれいなのに。」などとよく思っていました。けれど、あるとき幼稚園の参観日で息子の作品づくりを見ることがありました。折り紙をはさみで切ったものを、のりで貼って絵や模様にするというものでした。見ていると、息子はとても作業がゆっくりでした。他の子よりもとても遅く、なかなか形にならないので、私はだんだん心配になってきました。先生も息子の様子をよく覗き込んでいたのですが、そのとき私にこう言われました。「Kくんは、とても作業がゆっくりですね。だけど、お母さん、これとても細かいでしょう?こんなに細かく切っているのはKくんぐらいですよ?それをもくもくと貼っていて、とくにこの下のところを揃えて貼るのはこだわりがあるんだと思いますよ。すごいです。」私はそれを聞いて、「ああ先生はそういう風に子供を見てくれているんだ」ととてもほっとし、うれしく思いました。私はそれまでできないことにばかり気が向いていましたが、先生のように子供をみていきたいなぁと思いました。

保育園の頃の私の実体験

私は母親が昔から働いていたので、幼稚園ではなく保育園に通っていました。
今でも忘れられない保育園での実体験は、毎日自分が一番最後まで保育園に残っていたということです。
母親の仕事柄お迎えの時間が他の子より遅く、いつも大体夜の7時くらいまで残っていました。
その時のエピソードですが、いつも一人で最後まで残っていた私に保育園の先生たちはとても優しかったです。
保育園に常備してあるお菓子をコッソリ食べさせてくれたり、遊びの相手をしてくれたり、とにかく私に一番最後まで残されている寂しさを感じさせないようにしてくれていました。
このような生活が2年くらい続きましたが、保育園をいよいよ卒業するという時一番祝福してくれたのが園長先生でした。
私が毎日残されている時も園長先生が遊びの相手をしてくれたこともあり、本当に優しくて良い先生でした。
私は今40代ですが、未だに保育園の頃の思い出を忘れないくらい覚えています。
やはり、寂しい思いを含めた思い出というのは、そう簡単には忘れられないものですね。
小学校に入ってからも寂しさで性格が歪まずにいれたのは、保育園の先生たちのおかげだと思っています。
いい加減な先生だったとしたら、私はその後ぐれてしまっていたかもしれないと思うと感謝でいっぱいになります。

幼稚園の先生がなんと二人も花嫁さん

年少チューリップ組の頃と年長ひまわり組の頃に、担任をしてくれた先生の二人は、それぞれ個性が真逆だったのですがとてもやさしい先生でした。年少チューリップ組の先生はぽっちゃりしていて、子供たちがくっついたりじゃれたりしてたくさん甘えた先生。年長のひまわり組の先生は、細くて運動神経が良く、幼稚園の庭園へお遊戯室でたくさん体をつかって遊んでくれた先生でした。子供たちは、そんなせんせいのおかげで、元気いっぱいに育ちました。そしてついに卒園が迫った時期のことですが、なんと父兄たちに、お手紙でこのお二人の先生がお嫁さんになることわかったのです。こどもたちは、先生方が心から大好きで、子供どうして先生の取り合いをしているほどでした。先生をお嫁さんにしたいと、言っていた男のもいました。女の子も、男の子も、自分たちの大好きな先生は自分たちだけのものだと思っている雰囲気を父兄は感じ取っていたのです。それで、多くの父兄から、先生お二人に申し訳ないのですが、ご結婚のことは幼稚園では秘密にしてもらいたいという意見が出ました。しかし、卒園式の準備を心を込めてしてくださる先生の姿を見ていると、何かお祝いをしてあげたいという声が、後から父兄の中からでてきました。それで、私たちの中でお裁縫が好きな人が集まり、きれいなレースを使って、お花でデコレーションしたヴェールを作って、卒園式の最後に先生の頭につけてあげることになりました。もちろん、子供たちの気持ちも配慮できるように渡すときの工夫を考えました。当日、子供たちも先生も何も知りませんでしたが、園長先生に承諾をとりラジカセで結婚式の曲を最後の教室でかけました。子供たちも、先生も、曲を聴いて最初驚き、ざわざわしました。そして、隠してあったヴェールを先生お二人の頭にのせてあげました。すると、子供たちは、素敵なヴェールを頭にのせてもらった先生がとてもかわいくて、嬉しい悲鳴があちこちからわきました。この演出が成功し、子供たちは、練習もしてないのに自主的に口々におめでとうと大きな声で言い、みんなで喜びました。とても、いい思い出です。

幼稚園の先生に出した暑中見舞いを褒められてニコニコの息子くん

息子は今3歳で、今年の春から幼稚園へ通い始めました。あまり物おじしない子で、幼稚園も「むちゃくちゃたのしい~!」と言いながら元気に通っています。しかし、コロナの影響で4月は休園。5月になってやっと1日2時間程度登園できるようになり、6月にようやく午後保育が始まりました。そしてあっという間に8月になり、幼稚園は夏休みに。夏休みが始まってからは、息子は毎日「今日は幼稚園行かないの?いつ行くの?」と言っていたんです。先生やお友達と遊びたいんだろうなと思いつつ、どうしてあげることもできません。どうしようかと考えていたある日、担任の先生から暑中見舞いが届いたんです。「先生からお手紙が来たよ~」と言うと息子は大喜び!お返事を書こうかと言うと激しく頷きました。とはいっても息子はまだ文字を書けないので、切ったオクラを使っていろんな色でスタンプを押してもらいました。そして新学期。帰宅した息子に今日は何をしたのかと聞くと、「○○先生がお手紙ありがとうって言ってた!」とニコニコしながら教えてくれたんです。きれいだったね、カラフルで素敵にできていたね、とすごくほめてくれたらしく、普段楽しいという割には幼稚園での出来事を話してくれない息子が、テンション高く話してくれました。それを聞いて私も非常にうれしかったです。